摂食・嚥下と舌の動き 舌機能とは

摂食・嚥下機能、つまり『食べる機能』には、舌、唇、頬など、様々な器官を複雑に働かせることが必要です。
なかでも舌は、食べ物を口に取り込んで噛み砕き、飲み込むまでの動きで、重要な働きを持っています。

(1)捕食

食べ物を認識し、口に入れます。この時は、唇と歯を用います。
捕食したものは、舌で受け取り、温度や食べ物の物性を瞬時に感じ取ります。

(2)咀嚼(そしゃく)

口に入れた食べ物が咀嚼が必要な場合、食べ物を歯で咀嚼します。このとき、舌は食べ物を歯と歯の間に移動させる働きをし、また、歯で食ベ物を噛み砕く時に、舌で食べ物を保持します。何度か咀嚼をすると、粉砕された食べ物が口唇のすきまや舌の上に落ちてくるので、舌はそれらの食べ物を集め、反対側の歯に食べ物を移動させ、再度咀嚼できるように動きます。

(3)嚥下(えんげ)

食べ物が十分細かくなると、舌は口腔内の食べ物を集めて咽頭に送り込みます。咽頭から食道へ食べ物を送り込む際には、舌によって押し出される強い筋力が必要になります。

出典:"摂食・嚥下障害の評価法と食事指導" 金子芳洋, 向井美恵編, 医歯薬出版株式会社, 2001.


ものを咀嚼し、嚥下する一連の流れは、先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期の5つの流れに分けると理解しやすいといわれます。
これらの動きを、アニメーションでご紹介します。

摂食・嚥下と舌の動き アニメーション

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